お知らせ
2019.05.23(Thu)

【 弧を描く壁の家 竣工写真 】

4月末に引渡しを終えた専用住宅です。

《概要》
敷地面積170.87m2、延床面積199m2(60坪)、
鉄筋コンクリート造地上2階建て(一部ペントハウス階)。

設計の依頼を頂いたお施主さま自体も、ビルの設計を数多く手掛けられる一級建築士であり、
同業者からの依頼という通常とはまた違うプレッシャーもあったプロジェクトでした。

《条件と要望》
■この場所にお住まいだった木造住宅を建替えるにあたり、
豊かな住空間の創造と、ご家族の意見を反映しまとめ進めていきたいとの
ご希望から、当社にご自宅の設計の相談・依頼を頂きました。

■ご要望は、(1)必要な諸室を満足する事とと
(2)鉄筋コンクリートで作りたい。の二点で、
あとは同じ設計者として自由な提案を期待します。との事から
本プロジェクトは始まりました。

《ソリューション》
■敷地は角地に面し、既存の住宅は道路境界に沿って生垣があり
道路の見通しが悪い状況でした。
現地視察時に、この道路を決まった時間に散歩する事を日課としている
近所の幼稚園児達が目の前を通って行くのに偶然出会い、
この子供達の安全性の確保から外壁と目隠し塀を兼ねた
角地に死角が出来ない弧(カーブ)を描いた壁の建築の姿をその場で着想。

■同時に弧を描いた壁の背面の空間は、日射などの室内環境の制御も兼ねた
バッファーゾーンとして機能させ、
リビング空間や1階に、夏場の日差しの強い西日などの直射光を導入するのでは無く、
一旦バッファーゾーン空間で拡散されたやさしい光が間接光となって
室内空間に満たされるように設計しています。

■天井も高い30畳もあるLDK空間の冷暖房は、
輻射式冷暖房ecowinハイブリッドによって過度な乾燥を防ぐことが出来、
快適な室内環境を実現しています。